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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 254,021 字 · 495 頁
「ははあ、下谷の長者町……」
「道庵と申しまして」
「道庵先生と申されるか」
「道庵と申して、いやはや、安っぽい医者でげすよ」
ここへ来て、ボロを出してしまいました。人にものをたずねて住所姓名を名乗ることは礼儀の一部分であるとしても、安っぽかろうと、高っぽかろうと、そんなことまで聞かれもしないのに口走る必要はありますまい。だが親切な青嵐浪人は、これもまた宿酔のさせる業と好意に受取って、
「して、当寺に御用の程は?」
「実はその――さる人から教えられましたところによりますと、御当寺は、見かけこそ、こんなにケチだが……内容に至っては、なかなか容易ならぬ由緒あるお寺と承りまして、それで、推参いたしたような次第でげす……」
と道庵が言いました。相手がこの寛容なる浪人でなければ、ここでハリ倒されてしまったかも知れない。見かけはケチなお寺だが……自分のことを言う場合にはよいが、先方に対してそれを言うのは失礼この上もないことである。ところが、教養があり、寛容の徳を備えた青嵐は、微笑をもってこれに対しました。
百九十二
「それは、遠路のところ、よくお訪ね下された」