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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 254,021 字 · 495 頁

青空文庫

蘊蓄の底の深いこと、玄人はかえって、秀吉よりも、信長よりも、こういう人を好くことがある。

しかし、不破の関守氏は、土地の関係上、竹中半兵衛に興味をこそ持て、これを研究こそしておれ、自分が半兵衛を以て自ら任ずるほどには己惚れていないこともたしかです。だが、興味を持ち得るところは即ち素質の存し得るところですから、こういうのが功を積み、時を得ると、天下の風雲をそそのかすような隠し芸をやり得ないとは限らない。

天下の風雲を唆すほどのことをやり得られないとしても、天一坊を得れば山内、赤川となり、大本教を得れば出口信長公となり、一燈園を作れば西田天香となり、ひとのみち教団へ潜入すれば渋谷の高台へ東京第一の木造建築を押立てるくらいのことは、仕兼ねないと見なければならぬ。

世には絶倫の器量を持ちながら、とうてい脇師以上には出られない人があり、欠点だらけでも、立役の巻軸に生れついたような人もある。人それぞれ、自分の器量を自覚し得ればそれに越したことはない。不破の関守氏は、この点に於て甚だ聡明であったようです。自ら番頭以上を以て居らず、お銀様を押立て、これを主として事を為すという働き以外には、一歩も出ませんでした。