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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 104,838 字 · 204 頁

青空文庫

それには、ひとつこの人数を会して、陽気な慰安会を開いて、一つは田山先生の門出を祝し、一つは船中の意気を盛んにしようとの案を立て、それを駒井船長と白雲画伯とに申し出で、欣然同意を得ました。

この慰安会は船中の人だけに限らないで、せっかくのことに、この港に碇泊しているすべての船と、この港附近のあらゆる漁村に触れを廻して、参会観覧を許すということを提議して、お松が委員長で準備を進めました。

立役者には清澄の茂太郎というものもあれば、お角さん仕込みの江戸前の、ムクの縄ぬけ輪ぬけの芸当というのも、ここへ持ち出して悪いということはない。その他、乳母、船頭さん、金椎さんまでが、どんな隠し芸を持っていようともはかられぬ。お松さん自身は委員長としてのほかに、太夫元、狂言作者、舞台監督等のすべてを背負って立たなければならないが、事と次第によっては、舞台上の一役をさえ買って出なければならない都合になるかも知れぬ。

かくてその翌日――

果して当日の慰安会は、清澄の茂太郎の三番叟を以てはじまりました。

田山白雲も覚束ない手つきで、手品を一席やりました。

登の乳母が三味線をひき、房州の船頭衆が唄いつ踊りつしました。