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だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠10(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 285,635 字 · 558 頁

青空文庫

船を造ることに急にして、農業のことを忘れたのが残念である――植民は農業から始めなければならぬ――というようなことを言う。

「いけないのは、武力を以て、従来の土着の者を征伐して、その耕した土地を奪おうということです。それで一時成功しても、永く続こうはずがありません。やはり、新天地を求めて、自分から鍬を下ろして、土地を開かなけりゃうそです」

駒井はこのごろ、新しくそれを悟ったもののようにつぶやく。

「その新天地というのは、いったいどこにあるんです?」

白雲がたずねる。

「至るところに新天地はありますよ、われわれはまず、このジャガタラの地方へ行ってみたいと思う」

「ジャガタラとは、どっちの方面ですか?」

「この海を南の方面へ行きます――大陸に渡ってみようか、或いは孤島に根拠を置いてみようか、その辺のことを考えています」

駒井は絶えず、その行くべき新天地の空想を頭に描いている。駒井の頭では、空想ではないが、白雲には、その内容を実際的に想像する由がないから、

「とにかく、新しい国を開いて、その王になるのは、愉快なことには違いない」

「それは違いますよ、王になろうなんていう心がけが違っています、われわれが新しい土地を開こうとするのは、自らも王にならず、人をも王にせず、人間らしい自由な生活をのみ求めたいからです……われわれの海外移住