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だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠10(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 285,635 字 · 558 頁

青空文庫

入口に立って見ていた駒井甚三郎は、田山白雲の武勇の程に驚いてしまい、投げたらば、抑え込みか、逆かで、相当に苦しめて許してやるのだと思っていたところが、グングンしめてしまったものだから、これは過ぎる――いくらなんでもやり過ぎるわいと、またしても白雲の暴力に怖れをなした様子で、

「大丈夫ですか?」

と念を押しますと、

「大丈夫です、ほうって置けば、生き返りますよ」

白雲は、一息入れる。

それと同時に、気にかかることがあって、食堂と、料理場の間の戸、つまり大の男が進退きわまった戸口をあけて見ると、かわいそうに、そこで金椎が泣き出しそうな顔色をして、料理場の中を、右往左往に狼狽しています。

そうでしょう、自分が一睡の間に、自分の王国は、すっかり荒されて、丹精して晩餐に供えようとした材料は、すべて食いつくされているのだから。そうして、これから迫った時間の間に、その復興をしなければならぬ。

その復興はできるとしても、誰がいつのまに来て、こんな手きびしく乱暴を働いて行ったのだか、皆目わからない。

いたずらをするとすれば、これは清澄の茂太郎にきまっているが、これは茂太郎のいたずらとしては、規模が大き過ぎている。