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だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠10(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 285,635 字 · 558 頁

青空文庫

道庵が眠りについたと見たから、米友も枕につきました。

米友は枕につくと早くも、いびきの音ですけれど、熱に浮かされた道庵は、容易に眠れないと見えて、時々、狸のような眼を開いては、次の間の様子に耳を立てるのは、米友の寝息をうかがうもののようにも見えます。

道庵主従がこうして、ともかくも静かに床についている向うの一間では、人の気も知らないで、飲めよ、歌えと、騒いでいる大一座がある。

悪ふざけの国者の声と、拗音にして、上声の多い土地なまりとが、四方かまわず、ふざけ噪いでいるのが、いたく道庵の感触にさわっているらしい。

しかし、それはかなり間を隔てたところだから、辛抱をすればできるし、夜っぴて騒いでいるわけでもあるまいから、そのうちには鎮まるだろうと道庵が辛抱していると、道庵の寝ている外の廊下を息せき切って、酒に酔っているらしい一人の女が、

木曾のナア、かけはしゃナアンアエ

からみつく、蔦がナアンアエ

わしにゃ蔦さえからみつかない、ナアンアエヨウ

どっこい、どうしん

ころものほうがん

じょでこい、じょでこい

と肉感的な声で歌いながら、足拍子を踏んで通るものだから、道庵が、