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だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠10(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 285,635 字 · 558 頁

青空文庫

、第3水準1-84-73)杖を走って、富士の頭に落ちた。

「富士、お前の頭はつめたいだろう」

「ええ、それがどうしたのです」

「日は冷やかなるべく、月は熱かるべくとも、水は上へ向っては流れない」

「それでは、わたしが負けたのですか、八ヶ岳よりも、わたしの背が低いのですか」

「その通り」

大菩薩はそのまま雲に乗って、天上の世界へ向けてお立ちになる。

その後ろ姿を見送って、富士は歯がみをしたが及ばない。八ヶ岳が勝ち誇って乱舞しているのを見ると、カッとしてのぼせ上り、

「コン畜生!」

といって、足をあげて八ヶ岳の頭を蹴飛ばすと、不意を喰った八ヶ岳の、首から上がケシ飛んでしまった。

「占めた! これでおれが日本一!」

その時から、富士と覇を争う山がなくなったという話。

しかし、この炉辺閑話の仲間のうちに一人、机竜之助の幼少時代を知っているものがあるということで、また榾火があかく燃え出しました。

それは雲衲の一人。年頃も机竜之助と同じほどのおだやかな人品。竜之助とは郷を同じうして、おさななじみであったとのこと。

武者修行が、そのいとぐちを聞いて勇みをなし、膝を進ませて、それを引き出しにかかると、雲衲は諄々と語り出でました、