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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 頁

青空文庫

はない、集まっている者の大多数が、お神楽師を名乗るくせ者であっただけに、物の音色について、かなりやかましい耳を持ち合せていたらしい――そこで問題が紛糾して、やや、悩ましいものにまでされている。

十七

「あれは、老人や、女子供の吹く音色じゃないよ。そうかといって、うらぶれた通り一遍のこも僧の歌口でもない、いやに人を悩ます吹き方だ」

と一人が言ったことがある。そうすると他の一人が、

「ありゃ、女殺しの吹く笛だよ」

と口を出したものだ。その女殺しと言ったのは誰だったか知らんが、つまり、鈴慕をよく聞きわけて、音に対して、たしかに見識をもっていた一人、北原ではなかった、村田でもなかったし、池田良斎ではなかったし、今、その誰だったかは、ちょっと記憶に無いが、しみじみと鈴慕の曲に聞き入りながら、あれは女殺しの吹く笛だよ、と言い捨てたものが確かにありはあったのである。

「うむ――なるほど」

と一座も、それを承認したかのように、力を入れてうなずいて、なお、その曲の赴くところを終りまで聞いたことがあります。

「女殺し――」といったのは、どういう意味かよくわからない。