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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 頁
禅家で点心というが、一片の食を投じて、霊肉の腐乱を済うという意味通りの役を、この一口の湯が、兵馬のすべてに向って与えたようです。
「ああ――」
と、甘露にしては少し熱いが、ほんとうに熱い甘露であったと、兵馬は、つづいて二口三口と飲んで息をつきました。
その間、今これを持って来た娘は、かいがいしく兵馬の後ろに廻って、兵馬が一旦、まくし上げておいた蒲団を、再び丁寧に敷き直した上に、
「これではお寒いでしょう」
と言って、唐紙をあけて次の間へ入ったと思うと、早くも、二枚ばかりの蒲団を持って来て、その一枚を以前の上へかけ増して、
「どうぞ、お休みあそばせ、無理をしてはお悪うございます、ただいま、お火を持って来て上げます、それから朝の御飯は、お粥をこしらえて差上げましょう」
そこで兵馬も、その好意を有難く受けて、
「どうも飛んだお世話になります、ではお言葉に甘えて、粥を少し、こしらえていただきましょうか、それに梅干の二つもあれば結構でございます」
と答えると、
「よろしうございます、この通りの山の中の冬籠りでございますから、お口に合うような物のあるはずはございませんが、何か見つけて参りましょう。