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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 頁
もしそのところが断崖であったら、その肉体は砕けてしまったでしょう――
平地に至るまでには、自分の屋敷へ帰るまでには、まだまだ多分の距離がある。そこで、踏みとどまったお銀様は、またぐったりと身を落して、草原の上から、遠くつづく、わが家の森を見る。
山も、森も、水も、藪も、見渡す限りは自分の家の屋敷内である――ここは、過ぐる夜、弁信法師と二人で、わが家の焼ける炎を見て、思う存分話し敵となったところだ。
その時、弁信は何と言った。
三十
お銀様は、弁信の言葉を思い出しながら、当夜の業火のあとをつくづくとながめる。
火が、すべてを焼きつくす革命の痛快に驚喜したのも何の事――その時の業火のあとを少し避けて、今し、盛んなる再建工事が、前よりも一層の規模を以て、進行されているではないか。
全く、革命がどこにある。絶滅がどこにある。浄化が、魔化が、それが今、どこに権威を示しているのだ。
復興が早い。焼け尽したと見せた蓆を、また直ちに裏返して青々としき直す、人間の小賢しい働き。自然はまたいい気になって、材料を供している。
お銀様は充分の冷笑をたたえて、その新築の作事工場から焼野原を見ました。