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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 268,946 字 · 520 頁
子供じゃあるめえし――と言って、米友がさげすむのも無理はないのです。道庵先生は、本来ああいうことが好きに出来てるんだ。つまり病なんだ。病では死ぬ者さえあるんだから、どうも、あの先生に限って、仕方がねえと諦めてるんだが、病でもなんでもねえ、いい年をした奴等が、こう大勢寄り集まって、あっちでもこっちでも戦争ごっこをするたあ、呆れ返ったものじゃねえか。
稼業を休んでさ――年に一度か二度のお祭なら仕方がねえが、見たところ、これは決してお祭じゃねえんだ。
ちぇッ――
米友は、冷笑しながらそれを見ていると、事の体そのものは全く冗談でもなければ、いたずらでもない、好きでやっているわけでも、病で狂っているわけでもない、まして、お祭騒ぎでなんぞあるべき余裕や賑わいはちっとも見えないのみならず、明らかに殺気そのものが紛々濛々と湧いているのです。
四
今や、最初に米友をめざして突き進んで来た両岸の十数名は、それは先陣でありました。
先陣は勇者中の勇者のすることです。米友を的としての槍先はこのとき全くそれたが、槍と槍とが川原の真中で出逢ったところですなわち白兵戦が演ぜられるのかと思うとそうでなく、ある地点へ行くと、また急角度に槍先が変って、今度は両方の先陣とも、川をさしはさんで並行線になって、まっしぐらに駈け