輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 268,946 字 · 520 頁

青空文庫

「なんだか、君の言うことは論理がようわからん――苟くも自分の所有に属せざるものを、無断で勝手に使用して差支えないということはいずれの時、いずれの国の掟にもない」

「ところが、あなた、この国の今日の場合には、ちょうど誂向きにそういう掟が出来ているのですから、豪勢でしょう――そんなことはどうでもいいわ、手っとり早く、打明けてしまいましょう、実はねえ、宇津木さん、このお宝は、例のそら――お蘭さんのお金なんですよ」

「お蘭どのの?」

「え、え、お蘭さんのうちにあったのを、がんりきの奴がそっくりわたしのところへ持って来て、預けっぱなし、それなのよ」

「ははあ――」

「ですから、いいでしょう、ちょうど、わたしたちにお使いなさいって天道様が授けて下さったものなのよ、わたしたちが使ってあげる方が、あのお蘭さんや、がんりきの奴に使わせるより、ぐっと功徳になる、またそうでもしてやらなけりゃ、わたしの癪の虫が承知しない」

「ははあ――」

と、兵馬はここで、ちょっと考えさせられました。

十

これは、一種異様なお金の出所だ。

預りものではないが、盗みものとも言えない。

お蘭どのがああなってしまえば、この金をこのままにして置いたところで取りに来る者がない。