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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠19(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 319,771 字 · 617 頁
「心中者らしいのだ」
「心中者――今時、洒落てやがるな」
「でもまあ、助かったから功徳というものさ」
二人、会話をしているうちに、婆やが酒を運ぶ、茶菓を運ぶ。
それが話のきっかけになって、健斎は、どうしても道庵を田辺へ引っぱって行くと言ってきかない。
「田辺なんてところに、何かいいものがあるのかい」
「有るとも、大有りさ、一休和尚の寺がある」
「一休! 一休と聞いちゃ、聞きのがせねえよ」
と道庵が、いささかはずみました。山城の国、綴喜郡、田辺の里に、一休和尚の旧蹟酬恩庵があることの説明を、健斎老が道庵先生に説いて聞かせた上、どうしても、これから道庵先生を引っぱって行って、大いに上方酒を飲ませなければならぬ、と言い出したものですから、暫く思案した道庵が、忽ち同意してしまいました。
先に言うが如く、道庵が空虚を感じながら、ここを動けない理由の一つとしては、孤立無援で、味方のない敵地へ乗込むということの危険を予想したからである。ところが、山城生れの生粋の土地っ子で根の生えたやつが、自分の味方についた。これは切っても切れない書生時代からの同学だから、どう間違っても裏切りのおそれはない。