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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠19(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 319,771 字 · 617 頁
現に胆吹王国の総理であり、参謀総長を兼ねていたはずの不破の関守氏が、急に水上の人となり、早舟の急がせ方はこうも急調なるにかかわらず、語るところのものは頗る悠長です。しからば、その相手となっているのは何人か。近ごろ近づきの青嵐居士と、不破の関守氏とは、よく話が合う、今日もその人を同行の、釣の脱線かと見るとそうではないのです。関守氏の相手に控えている人間は、決して青嵐居士のような饒舌家ではない、あくまでも関守氏に喋らせて、自分は、言語と態度を極度に惜しむかの如く、傲然として、それに聞きいるだけの姿勢にいる。しかも、不破の関守氏も御免を蒙って、一種風雅な檜笠をかぶっているが、これは日を避けんがための実用として容赦さるべきにかかわらず、前に対して彼の話を受入れているこの人は、最初から覆面の仕通しです。
苟くも人に対して正坐する時に、己れの覆面を取らずしてこれに対するということは、非常なる無礼であり、傲慢でなくて何であるか、臣下に対してさえも、対坐には相当の礼があるべきもの、それにこの人は、不破の関守氏ほどの人物を前にして、覆面のままで、傲然としてこれに応対し得る強権の人。