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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠2(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 195,601 字 · 387 頁

青空文庫

そこへ一座のうちの老巧連が飛んで来て、

「いや、おのおの方も大人げない、旅の者一人を相手にして、勝っても負けても手柄にはなるまい、あとは拙者共に任せるがよい」

そこでこの喧嘩は、無事に引分けとなってしまいました。

竜之助はそのうちに、消えてなくなるようにさっさと明神の社内を出てしまいました。

続いて社前を出たお絹、しばらく竜之助の後ろ姿を見送っていましたが、伴の女中を呼んで、

「お前、あの虚無僧さんを追いかけて、わたしの家へ来るように言っておいで、丁寧にそう言って、一緒にお連れ申しておいで、もし聞かなかったら、どちらへおいでなさるのですかといって、その行先を尋ねてごらん、それも言わなかったら、どこへ泊るかそれを見届けておいで」

二

その晩、机竜之助とお絹とは、西来院の傍なる侘住居で話をするのが縁となりました。

「どちらかでお見かけ申したように思いますよ」

二人の間には火鉢があって、引馬野を渡って来る夜風が肌寒いから、竜之助は藍木綿の着衣の上に大柄な丹前を引っかけていました。

「江戸へ帰ろうと思う」

まぶしそうな眼をして、独言のように言う。