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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠2(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 195,601 字 · 387 頁
「この水は、あの山を右と左から廻ってここで落合になるようだが、徳間はあの山の後ろあたりになるだろう、ここらあたりから向うへ飛び越えて行けば妙だが」
山の裾から谷底、向うの岸をしばらく眺めているうちに、
「はて、この谷の中に何かいるようだ」
七兵衛は蔽いかぶさった木の中から谷底を覗く。なるほど、ガサガサと物の動くような音がします。
「宇津木様、この下に何かいますぜ、熊か猪か、それとも鹿か人間か、ひとつ探りを入れてみましょう」
手頃の石を拾って谷底へ投げ落すと、
「危ない、誰だい石を投げるのは」
谷底から子供の声。
「おや、子供の声のようだ」
七兵衛は深く覗き込んで、
「誰かいたのかい」
「人間が一人いるんだよ」
「人間が……そんなところで何をしているんだい」
「何をしたっていいじゃないか、お前こそ上で何をしているんだい」
「俺は旅人だが、下で音がするようだから石を抛ってみた。そこにいるのはお前一人か」
「私一人だよ、もう石を抛ってはいけないよ」
「もう抛りはしない、その代り道を教えてくれないか」
「お待ち、今そこへ登って行くから」
「いいよ、お前が登って来なくても、こっちから下りて行く」