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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠2(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 195,601 字 · 387 頁

青空文庫

それはそうと、いま向うの岸を廻った二人連れ、あれは、どうやら剣呑だ、早く行っておばさんに知らせてやろう」

燧台の裏へ先廻りした金掘りの少年は、岩の間へ掛け渡した、半分は洞窟になった小屋へ駆け込んで、

「おばさん、おばさん」

笠も袋も投げ出し、

「人が来るよ」

暗いところから面を現わして、こっちを見たのは、意外にも徳間峠を逃げたお絹の姿でありました。

「忠作さん、どんな人が来ます」

「五十ぐらいの合羽を着た人が一人と、それから、まだ前髪のある若いお侍が一人」

「ああ、それでは……」

お絹は、

「忠作さん」

金掘りの少年の名は忠作というらしい。

「なに」

「今あの人は寝ているから、あのままにしておいて下さい」

「ようござんす」

「それから忠作さん、お前は江戸へ出たい出たいと言っていましたね」

「ああ、おばさん、お前がつれて行ってやると言ったじゃないか」

「ええ、あの人の創が癒ったらつれて行って上げるつもりでいましたよ」

「早く癒ればいいな」

「いつ癒るか知れないからね……」

「早く癒してやりたいな」

「早く癒してやりたいけれども、こんなところではお医者さんもなし、お薬もないから、いつ癒るんだか知れやしない」