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だいぼさつとうげ

大菩薩峠3

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠3(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 214,131 字 · 423 頁

青空文庫

「子供衆」

「何だ、おじさん」

「朝鮮から象使いが来るというのは、あの、なにかい、もと女軽業や力持がいたあの見世物小屋かい」

「そうだよ、もうビラが方々へ廻っているよ」

「それで、もとあの小屋にいた軽業や力持も帰って来たのかい」

「みんな帰って来たよ、久々にてお目見え、お馴染の一座、なんて書いてあるよ」

「そうか」

米友は腕を組んで考え込みました。甲府へ旅興行に出かけたにしてはかなり日数がかかっていたが、ついでに処々の旅興行をして帰って来たものだろう。帰って来たとすれば、何よりも先にお君からの便りがなければならぬ。友さんいま帰ったよ、と言ってお君が真先にこの米友を尋ねなければならないのだ。つづいてムク犬も尾を振って咽喉を鳴らして跟いて来なければならないはずなのだ。それにもうビラも出来て諸方へ廻っているというのに、自分のところへ音沙汰がない。お君はこの米友を忘れてしまったのか、あんな仲間へ入っているうちに気象が変って、俺らのことなんぞはどうでもいいことにしてしまったんじゃあるまいか、どうも訝しい。米友は単純な頭をいろいろに捻ってみたけれど結局、米友の知恵ではどうしてもその間の消息がわからないから、これは直に行って掛合ってみるよりほかはないと思案を固めました。