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たいへいようまじょう
太平洋魔城
海野 十三
線上閱讀海野 十三《太平洋魔城(たいへいようまじょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 93,147 字 · 187 頁
いつのまにか、窓によっていた太刀川時夫が、おどろきの声をあげて、はるかかなたを指さした。
艇長は、その方を見た。雲の切れめをかすめて、とつじょ、洋上に姿をあらわしたのは、今まで見たこともない、ふしぎな大海魔だった。
おお大海魔
サウス・クリパー艇は、この時、海面からわずか三、四百メートルのところを飛んでいた。
「ダン艇長、あれが見えませんか」
さすがの太刀川も、色をうしない、そういうのも、舌がこわばって、やっとだった。艇長も教えられるまでもなく、怪物の姿に気づいていたのだが、あまりの恐しさに、声が出なかった。半分気がとおくなって、ふらふらと窓にたおれかかった。
「艇長、あの怪物はどうやらこっちを向いているようですぜ。あ、うごいています。すぐ艇員に命令して、武器をもたせるように――」
「武器――」と艇長はうめくようにいったが、首をふり、
「いや、とてもだめだろう。あれを見たまえ。まるで、煙突が鎧をきたみたいじゃないか。あんなにかたそうでは、小銃の弾なんか通らないよ。そのため、かえって怪物を怒らせるようなことがあっては……」
煙突が鎧をきたようじゃないか!