輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ようかいがく
妖怪学
井上 円了
線上閱讀井上 円了《妖怪学(ようかいがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 59,416 字 · 117 頁
果たしてしからば、その大妖怪はなにものなるや。狐か狸か、はた天狗か、はた大入道か。狐狸、大入道はその形見るべく、その声聞くべく、握るべく、さぐるべし。これ、いまだ妖怪と称するに足らず。しかして、そのいわゆる大妖怪は、「師曠の聡」あるも聴くべからず、「離婁の明」あるもみるべからず、「公輸子の巧」あるもさぐるべからず、声もなく臭もなく、実に妖怪の精微、かつ至大なるものなり。
この精微至大の体、ひとたび動きて二象を現ず。その一はこれを心と名づけ、その二はこれを物と名づく。この二者互いに相接し相交わりて、その間に隠見するものは小妖怪に過ぎず。ゆえに、そのいわゆる小妖怪は、波石相激して、その間に白雪を躍らすがごとし。見る者誤り認めて白雪となすも、真の白雪にあらず。今、世人の一般に妖怪なりと信ずるもの、あたかもこの白雪のごとし。ゆえに余は、そのいわゆる妖怪は真の妖怪にあらずして、この妖怪を現出するものひとり真の妖怪なりという。もし我人、この真の妖怪を接見せんと欲せば、よろしくこの偽物妖怪を一掃して、半夜風波の静定するを待ち、良心の水底に真理の月影を観見せざるべからず。