輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
あんごのしんにほんちり
安吾の新日本地理
線上閱讀坂口 安吾《安吾の新日本地理(あんごのしんにほんちり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 15,973 字 · 32 頁
□□□及び□□という二ヶ所の欠字については、これまた後にタンテイの次第を申上げます。
この件りのあたりを書紀がどのように書いているか、欽明天皇の終りごろから読んでごらんなさい。ヒステリイだかテンカンだか知らないが、ほとんど血相変えて、実に慌しく発作を起しているのです。入鹿蝦夷が殺される皇極天皇の四年間だけでなく、その前代の欽明天皇の後期ごろから、何千語あるのか何方語あるのか知らないが、夥しく言葉を費して、なんとまア狂躁にみちた言々句々を重ねているのでしょうね。文士の私がとても自分の力では思いつくことができないような、いろんな雑多な天変地異、妖しげな前兆の数々、悪魔的な予言の匂う謡の数々、血の匂いかね。薄笑いの翳かね。すべてそれらはヒステリイ的、テンカン的だね。それらの文字にハッキリ血なまぐさい病気が、発作が、でているようだ。なんというめざましい対照だろう。法王帝説の無感情な事実の記述は静かだね。冷めたく清潔で美しいや。それが事実というものの本体が放つ光なんだ。書紀にはそういう清潔な、本体的な光はないね。なぜこんなに慌しいのだろうね。テンカン的でヒステリイ的なワケはなんだろう。