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かんちゅうたいがくき

寒中滞岳記

野中 至

線上閱讀野中 至《寒中滞岳記(かんちゅうたいがくき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 8,295 字 · 16 頁

青空文庫

場所に於ける娯楽の一とする所なるに、今は殆んどこれをしも奪い去られたれば、あます所は観測時に測器に示す所の諸般の現象を※(「てへん+僉」、第3水準1-84-94)して、以て無上の楽みとするの一事あるのみ、実に造化の作戦計画は、あたかも真綿を以て首を締むるが如き手段なりしなり、しかも予らは屈せずして、これに堪えつつありしに、ここにまた二個の憂うべき事併発し来りたり、他にあらず、電池の破壊と、風力計の破損のために、爾来風力を測る能わざるに至りし事、及び妻の浮腫病これなり、しこうしてこの病や、実にこれ味方敗北の主因となるに至りしこと、後に至り大に思い当りたるなり。

湿球寒暖計は、夙に測る能わざるに至り、大に楽みを殺がれし心地せしが、今また暖炉の傍に、置ける電池凝結して破壊し、ために発電するに由なく、また風雨計の要部を蔽う所の硝子板紛砕して、内部に氷雪填充し全くその用を為さざるに至りしかば、更に大に楽みを殺がれたり。

初め予が種々の事情により、単身越年を為さんと決するや、妻これを憂い独り密かに急行、小児を郷里の父母に托して登山し来るに就きては、幾分心を労する