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かんえいあいあいがさ

寛永相合傘

林 不忘

線上閱讀林 不忘《寛永相合傘(かんえいあいあいがさ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 7,530 字 · 15 頁

青空文庫

「痛うて泣くんではない。せっかくいだ柿を潰してしまうが惜しいというて、また泣いた。はっはっはっは。」

「そんなことを言うたか。いや、これは! はっはっは。してみると、そのころから強情だったとみえるな。」

「三つ児のたましい――。」

「百までもか、はははは。」

「はははは、御同様じゃ。」

口をつぐんで、しばらく道を拾った。

「しかし、あの時、貴公の泣声に驚いて飛び出して来たお留が、また柿をとったあ、と言うて泣きだしたが――。」

「あれには驚いたな。」

「あのころが眼に見えるようだ。」

「まるで昨日――。」

「早いものじゃな。」

「うん。」

幼馴染み、はなしは尽きない。が、高輪筋へはいって約束の場所が近づくにつれ、二人ともみょうに重苦しくなって黙りこんだ。

どっちかが一言いい出しさえすれば、それでことなくすんで、雨の夜の散歩だけで屋敷へ帰れそうに思われる。

「おい、寺中、はたしあいもいいがつまらんではないか。」

と言うつもりで、

「おい寺中。」

と口に出すと、

「何だ。」

という相手の声のなかに、許しておけない敵意を感じて、だまりこんでしまう。すると他方が、おなじ心もちから、