輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
てらだとらひこのついそう
寺田寅彦の追想
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《寺田寅彦の追想(てらだとらひこのついそう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 19,683 字 · 40 頁
実際に飛行船を飛ばせて、無電を打ってみて、誰か吊縄の先にぶら下がって、果してスパークが出るか出ぬか見てみましょう。そのためにもし飛行船が爆発しても、それくらいの犠牲は国家のためには止むを得ません。その吊縄にぶら下がるのは、私がぶら下がります。」最後の方は声ばかりでなく、身体もわなわなとふるえていた。一座はしんとなり、一陣の冷たい妖風が会議室を吹き抜けたような気がした。しばらくは誰も発言する人はなかった。そうしたら田丸先生が、いつもの真面目な顔付で「それもよいが、それで火花が出なかったと言って、安全だということは出来ますまい」と言われた。
F中佐の発言は、当事者としてはもっともな発言で、事実そういう実験もしてみたいのである。しかし先生はこうなると意気地がなく、あとになってから「あの時は実際いやな気持になったね、何だか呪われているような気がして、ぞっとしたよ。もっともF中佐の言うことも本当なんだが」と述懐しておられた。
最後に委員長からこの球皮を製造していたF電線会社の社長さんに、何か意見が無いかという質問があった。この社長は傍聴という資格で参列していたのである。