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どんぐり
寺田寅彦随筆集 第一巻
寺田 寅彦
線上閱讀寺田 寅彦《寺田寅彦随筆集 第一巻(どんぐり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 203,161 字 · 412 頁
それはガリレー以来、力学が始まってこのかただれも考えつかなかったほどわかりきった事であったのである。ここでアインシュタインが出て来てコロンバスの卵の殻をつぶしてデスクの上に立てた。
だれにでもわかるものでなければそれは科学ではないだろう。
二
暦の上の春と、気候の春とはある意味では没交渉である。編暦をつかさどる人々は、たとえば東京における三月の平均温度が摂氏何度であるかを知らなくても職務上少しもさしつかえはない。北半球の春は南半球の秋である事だけを考えてもそれはわかるだろう。
春という言葉が正当な意味をもつのは、地球上でも温帯の一部に限られている。これもだれも知ってはいるが、リアライズしていないのは事実である。
しかしたとえば東京なら東京という定まった土地では、一年じゅうの気候の変化にはおのずからきまった平均の径路がある。それが週期的ないし非週期的の異同の波によって歳々の不同を示す。
この平均温度というものが往々誤解されるものである。どうかするとその月にその温度の日が最も多いという意見に思いちがえられるのである。しかし実際は月の内でその月の平均温度を示していた時間はきわめてまれである。