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しょうせつ えんちょう

小説 圓朝

正岡 容

線上閱讀正岡 容《小説 圓朝(しょうせつ えんちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 163,270 字 · 325 頁

青空文庫

ようやく笑いやんだのち詳しく素性を訊いてみると、両親はなく、伯父に当るその大工の親方も本人が落語家に成ることは決して反対してはいない、むしろ望んでいるくらいなのだということが分った。

「ありがとう」

ハッキリ圓朝は頭を下げて、

「それまでに……それまでにおもって下さるなら、私の弟子……いやまだ二つ目の私が弟子なんてとんだおこがましいが、まあ弟でも何でもいい。お言葉通りうちへきていっしょに苦労をして貰いましょう」

「エ、それじゃ私をお前さんのお弟子に。ヘイありがとうござんす」

ピョーイと素頓狂に飛び上がると、

「じゃひとつねえ師匠、縁起に歌いましょ、都々逸でも」

ニッコリ笑って、柄になく錆びのある中音で、

※(歌記号、1-3-28)異人館の屋根に異国の旗が風に吹かれてブラブーラ

これがほんとの異国(地獄)の旗(沙汰)も風(金)次第イイ……

と一気に歌った。

大へんな弟子があったもんだ。でもそのすっとぼけた調子にも、いよいよ父圓太郎をおもわせる何かがあった。

いっそう圓朝は可愛くおもえた。

萬朝という名を、その日、やった。

初代のお引合わせだろうか、つづいてもう一人、弟子がきた。