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しょうせつ えんちょう

小説 圓朝

正岡 容

線上閱讀正岡 容《小説 圓朝(しょうせつ えんちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 163,270 字 · 325 頁

青空文庫

誰よりも小圓太は、この人の呼吸におしえられるところ少なくなかった。なるほど「土蔵を建て」るわけだ。つくづくそう讃嘆せずにはいられなかった。

それにつけても昼となく夜となく、落語となく人情噺となく講釈となく、むやみやたらと聴いて廻って、さて得たことは、巧い人、元より聴くべし。

しかし、いかなる拙い人にも必ず一ヶ所や二ヶ所は、何ともいえないいいところがある。

シッカリとそれを掴もう。

またそのひとつやふたつのいいところすらない空っ下手の人、これはまたこれで勉強になる。

どう勉強になるのか※(感嘆符疑問符、1-8-78)

拙いな、ア、拙いな、また拙いなと眉をしかめて聴いていながら、その拙いところをよくようく心に銘記し、決して自分はその欠点に陥るまいと心がけることだった。

こういう聴き方をしてゆく以上、まさに小圓太の勉強法は天下無敵、八方睨みだった。

巧い人きたらばその長所を、吸血鬼のごとく吸い取ってしまう。

然りしこうして拙劣この上なき奴きたらば、これは己が拙劣に陥らないための金科玉条にと身を入れて聴く。

これではどっちへどう廻ってもドジの踏みようがなかった。