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しょうねんたんていちょう

少年探偵長

海野 十三

線上閱讀海野 十三《少年探偵長(しょうねんたんていちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 110,286 字 · 221 頁

青空文庫

莫大なる富だ。世界的の宝だ。いったいそれは何であろうか。

春木少年は、手をのばして、二つに割れた戸倉老人の義眼を手にとって調べた。

「ああ、こんなものがはいっている」

義眼の中には、絹のようなきれで包んだものがはいっていた。中には、なにかかたいものがある。

絹のきれをあけると、中から出て来たのは半月形の平ったい金属板だった。かなり重い。そして夜目にもぴかぴかと黄いろく光っている。そしてその上には、うすく浮彫になって、横を向いた人の顔が彫りつけてあり、そのまわりには、鎖と錨がついていた。裏をかえしてみると、そこには妙な文字のようなものが横書になって数行、彫りつけてあった。しかしそれがどこの国の文字だか、見たことのないものだった。古代文字というよりも、むしろ音符号のようであった。

「金貨の半分みたいだが、こんな大きな金貨があるんだろうか。とにかく妙なものだ。いったいこれは何だろうか」

と、彼はそのぴかぴか光る二つに割られた黄金のメダルを、ふしぎそうに火にかざして、いくどもいくども見直した。

「字は読めないし、それに半分じゃ、しようがないが、これでもあのおじさんがいったように、これが世界的な莫大な富と関係があるものかなあ」