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やまごしのあみだぞうのがいん

山越しの阿弥陀像の画因

折口 信夫

線上閱讀折口 信夫《山越しの阿弥陀像の画因(やまごしのあみだぞうのがいん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 15,125 字 · 30 頁

青空文庫

当麻の物では、外陣左辺十三段のはじめにある。即、西方に沈もうとする日を、観じている所なのだ。浄土を観念するには、この日想観が、緊密妥当な方法であると考えたのが、中世念仏の徒の信仰であった。観無量寿経に、「汝及び衆生応に心を専らにし、念を一処に繋けて、西方を想ふべし。云はく、何が想をなすや。凡想をなすとは、一切の衆生、生盲に非るよりは、目有る徒、皆日没を見よ。当に想念を起し、正坐し西に向ひて、日を諦らかに観じ、心を堅く住せしめ、想を専らにして移らざれ。日の歿せむとするや、形、鼓を懸けたる如きを見るべし。既に見已へば目を閉開するも、皆明了ならしめよ。是を日想となし、名づけて、初観といふ。」そうして水想観・宝地観・宝樹観・宝池観・宝楼観と言う風に続くのである。ところが、此初観に先行している画面に、序分義化前縁の段がある。王舎城耆闍崛山に、仏大比丘衆一千二百五十人及び許多の聖衆と共に住んだ様を図したものである。右辺左辺と、位置を別にしているが、順序として、定善義第一日想観に続く様に解せられる所から、何かの関聯が、考えられて居たのでないかと思う。強いて、曼陀羅の中から、山越し像の画因を引き出そうとすれば、これがまず、或暗示を含んでいるとは言えよう。