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こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

線上閱讀林 不忘《巷説享保図絵・つづれ烏羽玉(こうせつきょうほうずえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 365,120 字 · 728 頁

青空文庫

で、和泉屋とお高のこと、そのお高へ行くべき柘植の財産を木場の甚が管理してきたことなどは、忠相は木甚から聞いて、とうに知っていた。

だから、お高の実父の相良寛十郎という御家人がまだ生きているはずで、それが現われないのでお高のほうへ行くべきものが一時迷っているときに、木場の甚の願いを許して、江戸中の番所、寄会所、湯屋、髪結い床など人眼につきやすい場所に、あの、相良寛十郎のその後や在所を知っていて申し出るかまたはその手がかりとなるべきことをしらせた者には礼をする意味の貼り紙をさせたのは忠相だった。

その貼り紙が出て、日本一太郎なる手妻使いの芸人が、じぶんこそそのお高の父の相良寛十郎であると名乗り出て、そのために、和泉屋の口をはじめ、お高に巨額の財産が移ったのだが、事実は、その日本一太郎は、磯五の思いつきで、磯五に頼まれて、父と称して出たというのだ。

磯五は、京阪で日本一太郎に会ったことがあるので、木場の甚の口やなどで日本一太郎を思い出して、ちょうどぐあいよく江戸に来て両国に掛かっていることがわかったから、似ているらしいからこれなら通るだろうと名乗らせて出したところが、案のじょううまく通ったのだった。