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ばくまついしんかいこだん

幕末維新懐古談

高村 光雲

線上閱讀高村 光雲《幕末維新懐古談(ばくまついしんかいこだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 4,952 字 · 10 頁

青空文庫

吾妻橋は一つの関門で、本所一円の旗本御家人が彰義隊に加勢をする恐れがあるので、此所へ官軍の一隊が固めていたのと、彰義隊の一部が落ちて来たためちょっと小ぜり合いがある。市中警戒という名で新徴組の隊士が十七、八人榧寺に陣取っている。異様の風体をしたものが右往左往しているという有様でした。新徴組は市中取り締りとはいうものの官軍だか、賊軍だか分らず、武士の食い詰めものの集団で、余り評判はよくないということであった。

ですから、何事も無政府状態で、市民一般財産生命の危険夥しく、師匠の家の近辺なども、官軍であるか、彰義隊か分りませんが、所々火を放って行きなどしたもので、しかし雨天続きのため物にならず、燃え上がったのは人々見附け次第消しましたが、不用心極まることでした。師匠の家なども我々は畳を上げ、道具を方附け、いざといえば何処かへ立ち退く算段……天候は悪く、びしょびしょ雨で、春というのに寒さは酷しい。師匠の家では、万一を気遣い、日本橋小舟町の金屋善蔵というのへ、妻君と子供だけは預けようということになり、私が妻君の伴をして立ち退きましたが、浅草見附へ行くと、番兵がいて門は閉まって通ることが出来ない。