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ばくまついしんかいこだん

幕末維新懐古談

高村 光雲

線上閱讀高村 光雲《幕末維新懐古談(ばくまついしんかいこだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 4,891 字 · 10 頁

青空文庫

その頃、私は師匠の家に寝泊まりしていた。当時は肉の佳いのは牝牛といったものです。ロースだのヒレーだのということは知りません。母は悴の心尽くしですから、魚もきらいな人がこれだけは喜んで食べ、味噌や醤油につけなどして貯えて食べたりしました。けれども、医師にもかけましたが、やっぱり加減はよろしき方には向わず、段々大儀が増すばかり故、ついに私も意を決し、これは母のために面倒を見るものが必要であると考えて来ました。ところで、母の手助けをするには、女中を置いても事足ることではあるが、女中といってもお大層であり、また親身になって母に尽くすには、他人任せでは安心が出来ず、やっぱり、いっそ、これは家内を貰い、それに一任した方が一番確かであろうという考えから、私はついに家内の必要を感じ、今度は自分から妻を持とうと考え出したのでありました。

ここで、話が八重になって少しごたごたしますが、一通り順序を話します。

養母の住居である堀田原の家には義母お悦さんが住んでいて、時々私は其所へ帰っていた。ところで、このお悦さんの妹が前述のお勝さん、そのまた妹におきせさん(東雲師の末の妹)という人があって、小舟町一丁目の穀問屋金谷善蔵という人の妻となっている。