輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
しんれいさつじんじけん
心霊殺人事件
線上閱讀坂口 安吾《心霊殺人事件(しんれいさつじんじけん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 25,557 字 · 52 頁
セイセイして当分結構な晩じゃないの」
「そうかも知れないわね。私もそう悪い気持じゃないわ」
とミドリが糸子に加勢した。そして、こうつけ加えて云ったのである。
「私はね。あの心霊術の音楽が真ッ暗闇で鳴りだしたとき、いまピストルか短刀があったら父を殺してやりたいと思ったのよ。そのうちにガラガラが鳴りだす。ええ、畜生め、無念だなアと思ってね。思わず無念の呻き声をたてたのよ」
何屈託のないノンキな顔だ。九太夫はあきれて、
「ハア。そういう真剣な呻き声もあったんですか」
「そうなんですよ。私の心霊作用が犯人さんにのりうつッてね。つまり私は共犯かな」
「やめとけ!」
一寸法師が立ち上ってジダンダふんで怒りだした。酒がまわって真ッ赤なホーズキのような顔である。怒りがなかなかとまらぬらしくアチコチ駈けずりまわってはジダンダふんでいる。
こうして怒りを自制する方法を常用しているのかも知れない。糸子はそれをおもしろがって眺めていたが、
「天下一品の兄貴だよ。とても肩身がひろくッてね。熱海の駅で客ひきしてる一寸法師の妹を知らねえかア。時々タンカをきってやるのさ。私の坊やフレンドにね」