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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《怪人二十面相/少年探偵団(かいじんにじゅうめんそう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 212,130 字 · 422 頁
風のように走ってきて、風のようにとびだしていったものですから。しかし、ぼくはちょっとふしんに思ったので、きみはどこへ行くんだ、と声をかけました。するとその男は、電話だよ、係長のいいつけで電話をかけに行くんだよ、とさけびながら、走っていってしまいました。
電話ならば、これまで例がないこともないので、ぼくはそれ以上うたがいませんでした。それに、賊が、つかまってしまったのですから、かけだしていった警官のことなんかわすれてしまって、ついご報告しなかったのですよ。」
聞いてみれば、むりのない話でした。むりがないだけに、賊の計画が、じつに機敏に、しかも用意周到におこなわれたことを、おどろかないではいられませんでした。
もう、うたがうところはありません。ここに立っている野蛮人みたいな、みにくい顔の男は、怪盗でもなんでもなかったのです。つまらないひとりのコックにすぎなかったのです。そのつまらないコックをつかまえるために十数名の警官が、あの大さわぎを演じたのかと思うと、係長も四人の警官も、あまりのことに、ただ、ぼうぜんと顔を見あわせるほかはありませんでした。
「それから、警部さん、主人があなたにおわたししてくれといって、こんなものを書いていったんですが。