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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
線上閱讀海野 十三《怪塔王(かいとうおう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 167,635 字 · 337 頁
小浜兵曹長はどこまでも、沈着な大勇士でありました。どこまでも注意ぶかく、そしておもいきって大胆に、この火消仕事をやりましたので、火だるまと化し、もうすでに危かった部下の一命をすくうことができました。
急に身のらくになった青江三空曹は、うれしなきによろこびました。なんという尊敬すべき上官でしょう。
「ああ、上官、私は――」
と言ったが、あとは胸せまって、つづけることができません。
「ばか、敵前でなにを女々しく泣くか」
とつぜん兵曹長の怒声が爆発しました。
3
青江三空曹は、もうすこしで火達磨になるところでありましたが、小浜兵曹長の勇ましいはたらきにより、その一歩手前で服についた火は消されたのであります。
これが空中に綱がぶらさがっているだけのことなら、まだやりやすかったかも知れませんが、なにしろその綱が、怪塔ロケットと青江機との間にはりわたされてある綱で、ぶんぶん、しゅうしゅうと空中をとんでいながらの離れ業ですから、よくまあそんなことができたものだとおどろかされます。
火は消されましたが、青江三空曹は、さすがにすこし元気をうしないました。服についた火で、じりじり体をやかれ、どんなにか苦しかったことでしょう。