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かいいくらやみまつり

怪異暗闇祭

江見 水蔭

線上閱讀江見 水蔭《怪異暗闇祭(かいいくらやみまつり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 12,923 字 · 26 頁

青空文庫

「それは結構。三人で暗闇の中を探して見よう」

「じゃあ、そのすりを活かしてやろう」

大竜院泰雲が、七三郎に活を一つ入れた。

「うーむ」と七三郎は唸り出した。

「しっかりしろっ」と源八郎が呼ばわった。

「もうたくさんです」

「安心しろ、もう撲らん」

ここで三人が約束して、三方に散って、暗闇祭の中を縫い歩き、鼻切り臀切りの犯人を捕えたら、一先ずこの大欅の根下まで連れて来るということにした。

「誰が捕えるか、眼力くらべだ。敗けた者に酒を奢らせることにしようではないか」と源八郎が云い出した。

「や、それは御免だ。眼力も眼力だが、もし運が悪ければ見付けられない。俺が敗けたとなると貧乏山伏だから、酒代は出せぬ。そこで酒はすりが人の金を取ってたくさん持っているだろうから、誰が見付けたに関らず、七三郎、貴様一樽買えっ。その代りだ、見付けた者が一番威張るということにして、敗けた二人は仕方がない、お辞儀をする。そうして一つ拳固で頭をこつん。これくらいの余興がないと面白くない」と泰雲が主張した。すりの上前を跳ねて、酒を呑もうなんて、えらい奴もあったものだ。

こうして、遺伝性で夜目の利く大竜院泰雲。