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きょうりゅうとう

恐竜島

海野 十三

線上閱讀海野 十三《恐竜島(きょうりゅうとう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 98,662 字 · 199 頁

青空文庫

ネリが、父親の博士にだきつくようにして、その耳に何かささやいている。

そのとき玉太郎は、とつぜん大きな身体にだきつかれた。

「おお、玉太郎、玉太郎。よくここへもどってくれた」

その大きな身体は、実業家のマルタンであった。ツルガ博士が腰をおろしていた大木のうしろで、ぶるぶるふるえていたマルタンであった。

「君は小英雄だ。恐竜をおっぱらってくれた」

マルタンは、玉太郎へほめことばと感謝を、こういって投げつけた。

「いったい、どうしたのです」

玉太郎が、たずねた。

「ツルガ博士が竪琴をひくから、恐竜がそれを聞きつけて襲撃してきたのだ。私は博士に、琴をひくのをすぐやめるようにいったのに、博士は頑としてきかない。君があのとおり恐竜をおっぱらってくれなかったら、私たち三人は次々に恐竜の餌食になってしまったろう。ああおそろしや」

マルタンは、もう一度はげしく身ぶるいして、沼の方をふりかえった。

水面は、もう静かにもどって、しずまりかえっていた。岸のところに木の根の上には、ツルガ博士がネリをだいてやさしくネリの頭髪をなでていた。

「たいへんなことができたんですよ。マルタンさん。