輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
あくりょう
悪霊
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《悪霊(あくりょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 33,980 字 · 67 頁
庇髪に矢絣の若い女が現場に出入した形跡のあったことなどであるが、しかも更らに奇怪な事は、事件後約一ヶ月の今日まで、これ以上の新しい手掛りは殆ど発見されていないのだ。第一の事件を迷宮に残したまま、第二の事件が起ってしまったのだ。という意味は、姉崎未亡人惨殺事件は、殺人鬼の演じ出した謂わば前芸であって、本舞台はまだあとに残されていた。彼の本舞台は、降霊術の暗闇の世界に在ったのだ。悪魔の触手は、遠くから近くへと、徐々に我が黒川博士の身辺に迫って来たのだ。
では第一信はここまでにして、まだ云い残している多くの事柄は次便に譲ることにしよう。夜が更けてしまったのだ。この報告丈けでは君は、若しかしたら事件に興味を起し得ないかも知れぬ。探偵ごっこを始めるには余りに乏しい材料だからね。だが第二信では、幾人かの心理的被疑者を君にお目にかけることが出来るだろうと思う。
十月二十日
祖父江進一
岩井坦君
(註。――本文中「註」と小記した箇所の上欄に、左の如き朱筆の書入れがある。受信者岩井君の筆蹟であろう)
この躄乞食を証人としてでなく犯人として考えることは出来ないのか。祖父江はその点に少しも触れていないが、この醜怪な老不具者が真犯人だったとすれば、少くも小説としては、甚だ面白いと思う。