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ぎじゅつのてつがく
技術の哲学
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《技術の哲学(ぎじゅつのてつがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 84,443 字 · 164 頁
問題はもはや単に個人主体的な知能の問題や何かではなくて、技術学(工芸学)乃至工学――尤もこのものの意義が抑々問題だが――の問題なのである。
技術学の第一の対象が道具乃至機械であることは云うまでもない。機械が自然科学の処方箋による通りのメカニズムによって運動するということも無論である。その意味に於て技術学乃至工学は自然科学の応用だと云われていることには意味があるだろう。だが応用という意味には色々あるので、もし応用なるものが原理の単なる云わば随時の適用だというならば、工学乃至技術学は原理の上から云えば全く自然科学以外の原理に立つものではないということになる。即ち機械は(従って道具も亦)全く自然科学的範疇にぞくするものとなるだろう。併し工学乃至技術学が自然科学の応用だという言葉には、実は意識的にか無意識的にか、恐らくもう少し立ち入った意味があるだろう。夫が自然科学の原理にだけ立つものではなくて、同時に他の原理に改めて従属しているが故に、応用だと云われるのである。そうして見れば機械というものは決して単なる自然科学的範疇ではない。実際それは同時に社会科学的範疇――経済的・社会的・更に又政治的・人間史的でさえある――にぞくさねばならない*。