輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ほうろうき(しょしゅつ)

放浪記(初出)

林 芙美子

線上閱讀林 芙美子《放浪記(初出)(ほうろうき(しょしゅつ))》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 103,349 字 · 207 頁

青空文庫

紙一重の昨夜のつかれに、腫れぼったい瞳を風に吹かせて、久し振りに晴々と故郷のような路を歩いた。

芙美子はケイベツすべき女で厶います!

荒みきった私は、つッと櫟林を抜けると、松さんが、いじらしくなった。疲れて子供のように自動車に寝ている男の事を思うと、走ってかえって起してやろうかしら……でも恥ずかしがるかも知れないな、私は松さんが落ちついて、運転台で煙草を吸っていた事を思うと、やっぱり厭な男に思えた。

誰か、私を愛しがって呉る人はないか、七月の空に流離の雲が流れている、私の姿だ。野花を摘み摘みプロヴァンスの唄を唄った。

八月×日

女給達に手紙を書いてやる。秋田から来たばかりの、おみきさんが鉛筆を甞めながら眠りこけている。

酒場ではお上さんが、一本のキング、オヴ、キングを清水で七本に利殖している。埃と、むし暑さ、氷を沢山呑むと、髪の毛が沢山抜けると云って氷を呑まない由ちゃんも、冷蔵庫から氷の塊を盗んで来ては、パリパリ噛んでいる。

「一寸! ラブレターって、どんな書き出しがいゝの……。」

八重ちゃんが真黒な瞳をクルクルさせて、赤い唇を鳴らす。

秋田とサガレンと、鹿児島と千葉の呆然のような女達が、カフェーのテーブルを囲んで遠い古里に手紙を書いている。