輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ほうろうき(しょしゅつ)
放浪記(初出)
林 芙美子
線上閱讀林 芙美子《放浪記(初出)(ほうろうき(しょしゅつ))》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 103,349 字 · 207 頁
お母さんも、大分衰えている。一度帰っておいで、お前のブラブラ主義には不賛成です。
五円の為替を膝において、おありがとうござります。
私はなさけなくなって、遠い古里へ舌を出した。
六月×日
前の屍室に、今夜は青い灯がついている。又兵隊さんが一人死んだ。
青い窓の灯を横ぎって、通夜する兵隊さんの影が、二ツぼんやりうつっている。
「あら! 蛍が飛んどる。」
井戸端で黒島さんの妻君が、ぼんやり空を見ている。
「ほんとう?」
寝そべっていた私も縁端に出てみたが、もう何も見えなかった。
夜。
隣の壺井夫婦、黒島夫婦遊びに来る。
壺井さん曰く、
――今日はとても面白かった。黒島君と二人で市場へ、盥を買いに行ったら、金もはらわないのに、三円いくらのつり銭とたらいをくれて一寸ドキッとしたね。
「まあ! それはうらやましい、たしか、クヌウト・ハムスンの飢ゑと云う小説の中にも、蝋燭を買いに行って、五クローネルのつり銭と蝋燭をたゞでもらって来るところがありましたね。」
私も夫も、壺井さんの話は非常にうらやましかった。
梟の鳴いている、憂欝な森陰に、泥沼に浮いた船のように、何と淋しい長屋だろう。