輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
いけぶくろのかい
文藝別冊[総特集]岡本綺堂
岡本 綺堂
線上閱讀岡本 綺堂《文藝別冊[総特集]岡本綺堂(いけぶくろのかい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 72,671 字 · 149 頁
とかく遅れ勝の六三郎を、三人は引き摺るようにして三、四町ばかり連れて行きました。町を出はずれると、暗い木のかげには又二、三人の男が立っていて、これも六三郎の前後を取り巻いて行きました。長い田圃路の夜露を踏んで、六三郎は黙って歩きました。ほかの男たちもだまって歩いていました。田圃を通り過ぎると、人家が又ちらほらと見えて来て、一軒の大きな家の前に着きますと、送り狼のような男たちは二、三人さきへ駈け抜けて内へはいりました。六三郎はあとから連れ込まれました。
半分はもう夢中でしたから、六三郎にもよくは判りませんでしたろうが、ともかくも幾間もある広い家の奥へ通されると、ここは三十畳以上もあろうかと思われる大きな座敷で、幾つかの燭台が煌々とついています。正面の床の間の前に控えているのが親分の吉五郎で、年のころは四十七八の肥った男、左の眉のはずれには大きな切傷の痕がただれて残っています。その両側には二、三十人の子分がずらりと居ならんで、今が酒盛りの真っ最中です。座敷の下の方には六枚折りの屏風が逆さに立ててありました。
六三郎の顔をみると、吉五郎はにやにや笑いながら、「さあ、遠慮なしにこっちへ来なせえ。