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どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

線上閱讀室生 犀星《文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子(どうじ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 177,454 字 · 357 頁

青空文庫

電話をめったにかけない私は、あわてて番号を間違わせ、うまく言い当てたときに、交換手が出るときゅうに番号が吃って言えなかった。そういうことを幾度も繰り返しているうち、ますます電話をかけ違えてしまった。

「…………」

黙っているうち、向うではどんどん切ってしまった。これでは遅れるばかりだと、すぐ家へかえり使を樋口さんへ出した。午前一杯医者はこなかった。その間に二度発作があり、赤児は、ああ……という咳のあと息をひいては苦しんで、済むとハアハアと言った。

「これはいけない。これは大ぶ変ってきたぞ。」

背中に私はぞくぞくした寒さを感じ、又使を出した、が出ちがって来なかった。手も足も冷たくなった。しかしれいの黒い瞳はやはり静かにちからない顔のなかで、くろぐろと光っていた。

「豹、豹。」

妻はうろうろした声で呼んだ。

「早く医者がきてくれるといいんだが……。」

そこへ樋口さんがきたが、大分長く考えていたが、

「心臓がわるくなっている……こりゃ大変だ。」

そういうと、さっそく注射をし、「こんなになっているとは知らなんだ。とにかく写野さんに見せておく方がいいですね。」と言った。