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たぬきもんどう

文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会

鈴木 鼓村

線上閱讀鈴木 鼓村《文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会(たぬきもんどう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 9,992 字 · 21 頁

青空文庫

ものだから、今私がお前達にも談してきかせよう」と如意片手に、白髯長きこの老僧が、改って物語る談話を聞けば、こうである。

「それは、まだ自分がこの寺の住職になってから、三四年の後のことであった、自分もその時分は三十前後のことだったが、冬のことで、ふと或晩、庫裏の大戸を叩いて訪れるものがある、寺男は最早寐ていたが、その音に眼を覚まして、寝ぼけ眼をこすりこすり戸を開けて見ると驚いた、近所に稀れな、盛装した、十八九の娘が立っていて、方丈の私に是非会いたいというのであった。寺男も、この冬の晩遅くそんな女が、私に会いに来たのだから、余程、不思議に思って、急いで私の居間に来て、その由を告げた。私は少し思う所があったので、早速、その頃寺に居た徒弟共を一室に集めて、さて静かにいうには、今当山に訪れたものは、お前達も兼て知っておる通り、この一七日前に当山に於て葬礼の式を行った、新仏の○○村の豪家○○氏の娘の霊である、何か故のあって、今宵娘の霊が来たのであろうから、お前達も後々の為めに窃かにこれを見ておけと告げて、彼等徒弟は、そっと一室に隠れさしておき、寺男には、その娘に、中門の庭より私の居間へ入来る