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めいじびじんでん
新編 近代美人伝 (上)
長谷川 時雨
線上閱讀長谷川 時雨《新編 近代美人伝 (上)(めいじびじんでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 129,076 字 · 256 頁
とよばれた。さびしい晩年には小説に筆を染められようとしたが、それも病のためにはかばかしからず、母堂に看られてこの世を去った。
女性によって開拓された宗教――売僧俗僧の多くが仮面をかぶりきれなかった時において、女流に一派の始祖を出したのは、天理教といわず大本教といわず、いずれにしても異なる事であった。その中で皇族の身をもって始終精神堅固に、仏教によって民心をなごめられた村雲尼公は、玉を磨いたような貌容であった。温和と、慈悲と、清麗とは、似るものもなく典雅玲瓏として見受けられた。紫の衣に、菊花を金糸に縫いたる緋の輪袈裟、御よそおいのととのうたあでやかさは、その頃美しいものの譬えにひいた福助――中村歌右衛門の若盛り――と、松島屋――現今の片岡我童の父で人気のあった美貌の立役――を一緒にしたようなお貌だとひそかにいいあっていたのを聞覚えている。また、予言者と称した「神生教壇」の宮崎虎之助氏夫人光子は、上野公園の樹下石上を講壇として、路傍の群集に説教し、死に至るまで道のために尽し、諸国を伝道し廻り、迷える者に福音をもたらしていたが、病い重しと知るや一層活動をつづけてついに終りを早うした。