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かえるのゴムぐつ

新編風の又三郎

宮沢 賢治

線上閱讀宮沢 賢治《新編風の又三郎(かえるのゴムぐつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 41,031 字 · 84 頁

青空文庫

今でも爾迦夷上人と申しあげて、毎月十三日がご命日じゃ。いずれの家でも、梟の限りは、十三日には楢の木の葉を取て参て、爾迦夷上人さまにさしあげるということをやるじゃ、これは爾迦夷さまが楢の木にお棲いなされたからじゃ。この爾迦夷さまは、早くから梟の身のあさましいことをご覚悟遊ばされ、出離の道を求められたじゃげなが、とうとうその一心の甲斐あって、疾翔大力さまにめぐりあい、ついにその尊い教を聴聞あって、天上へ行かしゃれた。その爾迦夷さまへのご説法じゃ。諦に聴け、諦に聴け。善くこれを思念せよと。心をしずめてよく聴けよ、心をしずめてよく聴けよと斯うじゃ。いずれの説法の座でも、よくよく心をしずめ耳をすまして聴くことは大切なのじゃ。上の空で聞いていたでは何にもならぬじゃ。」

ところがこのとき、さっきの喧嘩をした二疋の子供のふくろうがもう説教を聴くのは厭きてお互にらめくらをはじめていました。そこは茂りあった枝のかげで、まっくらでしたが、二疋はどっちもあらんかぎりりんと眼を開いていましたので、ぎろぎろ燐を燃したように青く光りました。そこでとうとう二疋とも一ぺんに噴き出して一緒に、