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なかじきり

日本の文学 2 森鴎外(一)

森 鴎外

線上閱讀森 鴎外《日本の文学 2 森鴎外(一)(なかじきり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 22,092 字 · 45 頁

青空文庫

人間は生きている限りは思量する。閑人が往々棋を囲みかるたをもてあそぶゆえんである。

あますところの問題はわたくしが思量の小児にいかなる玩具を授けているかというにある。ここにその玩具を検してみようか。わたくしは書を読んでいる。それが支那の古書であるのは、いま西洋の書が獲がたくして、そのたまたま獲べきものがみな戦争をいうがゆえである。これはレセプチイフの一面である。他のプロドュクチイフの一面においては、かの文士としての生涯の惰力が、わずかに抒情詩と歴史との部分に遺残してウィタ、ミニマを営んでいる。

わたくしは詩を作り歌を詠む。彼は知人の采録するところとなって時々世間に出るが、これは友人某に示すにすぎない。前にアルシャイスムとして排した詩、いまの思想を容るるに足らずとして排した歌を、何故になお作り試みるか。他無し、未だ依るべき新たなる形式を得ざるゆえである。これが抒情詩である。

わたくしは叙実の文を作る。新聞紙のために古人の伝記を草するのも人の請うがままに碑文を作るのも、ここに属する。何故に現在の思量が伝記をしてジェネアロジックの方向を取らしめているかは、未だまったくみずから明かにせざるところで、上にいった自然科学の影響のごときは、少くも動機の全部ではなさそうである。