輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

たわらとうだ

日本の英雄伝説

楠山 正雄

線上閱讀楠山 正雄《日本の英雄伝説(たわらとうだ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 40,666 字 · 84 頁

青空文庫

そのとたん、ずしんと何か重たいものが、後ろの鞍の上に落ちたように思いました。おやと思って、綱がそっとふり向くと、なんだかざらざらした堅いものが顔にさわりました。それといっしょにいきなり後ろから襟首をつとつかまれました。

「とうとう出た。」

綱はこう思って、襟首を押さえられたまま鬼の腕をつかまえて、

「ふん、きさまが羅生門の鬼か。」

といいました。

「うん、おれは愛宕山の茨木童子だ。毎晩ここへ出て人をとるのだ。」

と、鬼はいうなり綱の襟首をもって空の上に引き上げました。

引き上げられながら綱はあわてず刀を抜いて、横なぐりに鬼の腕を切りはらいました。その時くらやみの中で「ううん。」とうなる声がしました。そのとたん綱はどさりと羅生門の屋根の上に落とされました。

その時はるかな黒雲の中で、

「腕は七日の間預けておくぞ。」

と鬼はいって、逃げて行きました。

綱はそろそろ屋根をおりて、その時までもしっかり襟首をつかんでいた鬼の腕を引きはなして、それを持って、みんなのお酒を飲んでいる所へ帰って行きました。

帰って来ると、みんなは待ちかまえていて、綱をとりまきました。そして明かりの下へ集まって鬼の腕をみました。