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かくだいされゆくこくどうぜんせん

日本プロレタリア文学集・39 プロレタリア詩集(二)

広海 大治

線上閱讀広海 大治《日本プロレタリア文学集・39 プロレタリア詩集(二)(かくだいされゆくこくどうぜんせん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 4,128 字 · 10 頁

青空文庫

――ヤボ! 返事ぬかすか生いうか

棒頭の拳が唸り

へたへたと草の上にへたばった朝鮮人 金

吹きだす二筋の血汐

ぶち折られた前歯

唯 ぎろりと睨み返す

終業が他の現場より遅いと云うただけなのだ

流れる鼻血に怯え声挙げて泣きだした少年金の弟

嶽土を掘り崩しトロで運び

山のどてっ腹へ風穴開ける

雲突く橋脚の足場組立

縄を結んで丸太つたう瞬間

ぐらつく頂上から芋虫の様に転落した仲間

叩きつけられ腹は裂け

おんこの幹に肉片が散らばった

血は倒れた蕗の葉に生臭い斑点を浴せ水溜りにとけた

不様に潰れた肉体が土饅頭と変り果て

雑草の根にからまれ白骨となってしまっても

あいつの肉親は何も知る事は出来ない

シベリア嵐が丸太小屋を揺がし

軒の氷柱が伸びては太り

節くれだっては崩れ落ちる章魚部屋で

白樺の根っこいぶらし

若芽と馬鈴薯、塩鱒の汁も食い倦きて

又来る南樺太の四月

兎は残雪の谷間に木の芽立ちをさがし

野地だもの梢もふくらんだ

雨が雪をとかし夜の寒気に又凍れるサガレンの春

未だ絞り残した肉体が俺達にはあったのか

古い仲間と欺されて来た新しい章魚と

砂と岩石と土埃と

棒頭の**と

日を追うて枕木の数はふえ鉄路は伸びた