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にほんふどうき

日本婦道記

山本 周五郎

線上閱讀山本 周五郎《日本婦道記(にほんふどうき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 13,885 字 · 27 頁

青空文庫

いよいよそのときがきた、あきつは震えてくるからだをひき緊め、心をおちつけながら吉村の母を見あげた。正直に云わなければいけない、はっきりと、なにもかもあったとおりに云うのだ、そして赦しを乞うのだ、そう自分を戒しめながら、しずかに両手を膝の上に置いた。

「まことに申しわけもございません、なんとお詫び申上げてよいやら、わたくし、こうしておりますのもお恥ずかしゅうございます」

「ああそんなに仰しゃるな」

吉村の母はどう思ってかにわかに遮ぎった。

「……もうようございます、それでわかりました、あなたのそのごようすでよくわかります、こんなことが年頃のあなたにお答えできるものではない、それでたくさんですよあきつさん」

「でもわたくしお話し申さなくてはならないと存じます、そして赦すと仰しゃって頂かなくては……」

「赦すですって」より女はひたとこちらをみつめながら頬笑んだ、「……赦すどころですか、わたしはあなたに礼が云いたいくらいです、あのように世間では評判の悪い子でも、わたしにとっては身をいためた唯た一人の子です、親の慾目かも知れませんが、あれも決して心からあんな性質ではありません、わたしに仕えて呉れるだけでも、思い遣りの深い、細かいところによく気のつく子です、ただ負け嫌いなために、そういうところを人に知られるのが厭で、わざと